CATEGORY | 滋賀
2021.06.16
writer | シガだね編集部
今回は、東近江市にある
『池田牧場』さんにお邪魔して来ました!
お話をお伺いしたのは、
牧場の管理をされている『畑 』さん。
畑さんは元々、
会社員として働かれていたそうですが
奥様の家業を継ぐためこの池田牧場へ。
もちろん今では、欠かせない存在として牛達を育て、距離感や接し方から、たくさんの愛情を感じました。
可愛い牛達に癒されながら、
ぜひ、池田牧場の魅力を知ってください!
まず、初めに目に入ってきたのは丸められた飼料の山。
池田牧場さんでは、この『 WCS 』と言う飼料を使われています。
『WCS』とは…
稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ、以下WCS)とは、稲の実と茎葉を同時に収穫し発酵させた牛の飼料です。WCSの利用は、水田の有効活用や食料自給率向上に貢献すると関心を集めています。
自給率も向上し地産地消にもつながります。
稲作農家の作付けがないと、われわれ畜産農家は供給を受けられません。
戸別所得補償におけるWCS用稲への支援は双方にとっても有用です。
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参考文献:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1011/report.html / 農林水産省
上記の文章通り、この地域周辺のお米を稲ごと刈り取り、写真のごとく固めてロール状に!そのまま乳酸発酵させたものが牛達の飼料として与えれています。
本来、牛達は自分のお腹の中で乳酸発酵を行い栄養価を高めるのですが、
食べ物の状態から発酵させておくことによって、牛達の負担を減らすことが出来る!と言うのもこの『WCS』のメリットだそうです!
彼女達はストレスに最も弱く、
例えば...風が強く、窓ガラスがガタガタと音を立てる日なんかは、乳量が減ってしまうことも。
そんな繊細な彼女達のため、
日頃から、牛達の負担を減らす工夫はとても重要なんですね。
飼料はその他にも、
スーダンと言う”稲科”の飼料、
そしてルーサンと言う高タンパクな"マメ科"の飼料。
穀物類を摂取するためにとうもろこしや大豆粕も扱われています。
栄養たっぷりのとうもろこしは、牛達を大きく成長させ、乳の出を促す効果もあるんだとか。
どの飼料も牛達が健康に育つため欠かせない物ばかりです!
さらに!
栄養満点の餌を食べて育つ牛の糞は、
農家さんにとって、とても効果的な肥料へと生まれ変わります!
その肥料は農家さん達を助け、
その肥料で育つお米がまた、牛達の飼料となる。まさに理想的なサイクルです!
こちらの写真には2種類の牛達が写っていますが、茶色い方がジャージー牛で、白と黒がホルスタイン牛。
見た目以外にもそれぞれ特徴があるようなんです。
ジャージー牛は、とにかく人懐っこく、やんちゃ。それに対してホルスタインは、かなり警戒心が強く、毎日顔を見ている畑さんでさえ触れようとすると後退り。かなり慎重派です!
ちなみに…
ジャージー牛の人懐っこさが分かる写真がこちら。笑
とっても可愛いかったです。。。
この子達は、生後3〜5ヶ月程。
母親になるためちょうどこの時期に北海道へと旅立ちます!
約一年間の花嫁修行を終えてお母さんになった頃、またこの地へ帰ってくるんだそうです。
なんだか、成長を見届ける親の気持ちになりますね。。。
そして、こちらが無事帰って来たお母さん牛達です!大きさは一目瞭然ですよね。笑
ちなみに後ろの方に見える小さな黒い影。
わかりますか??
こちらは、ちょうど三日前に生まれた赤ちゃん牛のお昼寝姿。
私たちも中に入ることは出来ず、遠くからしか見えなかったのですが、とても貴重な体験をさせて頂きました。
牛舎では、ほぼ全ての牛が座った状態でリラックスしていました。
この状態はとても好ましいそうで、
環境に異変を感じるとストレスを感じ立ち上がってしまうんだそうです。
ちょうどこの時もご飯終わりでリラックスしていたのに、私達が来たことに気づき、立ち上がってしまう牛達も。。。
ごめんなさい〜っ!
そしてこちらは、出産を控えているお母さん牛です。
お腹が大きいのがわかりますか?
まるで、我が子を守るように強い視線が向けられていました。
母親はどの世界でも逞しいものです!
一番手前にいる子はまだ子牛、
生まれてまもない時期は
こうしてお母さんと一緒に過ごしているんだそうです。
以前は、酪農家について知ってもらいたいと
子供たちや地域の方々に向けて搾乳体験なども行われていたそうですが、
今は牛達のことを第一に考え、こうした取材以外はお受けされてません。
牛達の恵みをいただいているからこそ、牛達への敬意も忘れない!
そんな愛情深い姿が印象的でした。
取材後、たくさんのミルクをお裾分けして頂きました。ありがとうございます!!
特に驚いたのは、ジャージー牛のミルク。
こんな牛乳って存在するの??と言うほどに
甘くて濃厚で、飲み応え抜群!
池田牧場のミルクの美味しさには、
いくつもの理由がありますが、その根元にあるのは"水"。
永源寺町の中でもこの池田牧場のある地区は、山からの湧水を利用しているため、
人間の飲む水も、もちろん牛達が飲む水も冷た〜い天然の湧水!美味しいに違いないですよね。
同じ永源寺地区でも少し離れると、その天然湧水は手にか入らなかったりするので、その点はかなり恵まれています!と、畑さんもおっしゃっていました。
その美味しい水があるからこそ、
その水で育つお米が、牛の重要な飼料となり、ミルクそのものの味に大きな影響を与えているんですね。
池田牧場さんは、
ミルクを使ってジェラート屋さんも経営されています。
フレーバーは驚異の36種類!!
ここ最近、6次産業化といいう言葉を
よく耳にしますが、その言葉が飛び交う遥か昔からこの活動を行われています。
ミルクの美味しさを知ってもらうため
さまざまなで活動を行い、今も尚、地元に根付くお店として、愛されて続けています。
これからの季節にはもってこいですし、
周りにはキャンプ場やコテージなど、
素敵な施設も隣接しています!
まだまだ外に出向くのが難しい時期ですが、
自然の中でゆったりと、美味しいジェラートを食べて過ごす休日はいかがでしょうか ♪
HP→ http://www.ikeboku.com/
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2021.06.16 writer | シガだね編集部